一生中毒

サニーデイ・サービス

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 去年のちょうど今ごろこのアルバムに出会った。本当に何度でも聴きたくなるアルバムだ。この季節に聴くとますます素晴らしくなるからおそろしい。1曲目の「ベイビー・ブルー」は魔法がかかっているみたいだ。聴けば聴くほど夢を見ているような感覚になってくる。曽我部さんの優しい歌声も、ベースもドラムも、そして間奏のピアノも全て完璧だ。そこにあるようなないような、消えそうで消えないような、そういう現実感の乏しい、静かで美しい何かがしっかり音楽として表現されている。本当に奇跡のような曲だ。
「どこかでだれかとだれかが恋に落ちる そんな風景を見に行こうか」ってところで僕はいつも泣きたくなる。